弥彦村を拠点に、ポン菓子の製造・移動販売を行う「黒津ポン菓子本舗」。地元のブランド米「伊彌彦米」を店先でポン菓子に加工しています。
看板商品は、キューブ型のポン菓子「PON BLOCKS(ポンブロック)」。ふるいにかけて粒の大きさを揃えたポン菓子に、水飴や砂糖を絡めて成型しています。サクサク×ほろほろ食感がクセになる美味しさ。おさとう・カラメル・むらさきいも・玄米きび砂糖・ココア・黒糖抹茶など、豊富なラインナップも人気の秘密です。
今回は、直送計画への出店を機に、ロゴ・パッケージシール・化粧箱・リーフレット・ショップカードのデザインを担当させていただきました。代表・黒津一彦さんにインタビューし、デザイン制作の経緯やその後の反響について伺います。
黒津ポン菓子本舗 代表 黒津一彦様
弥彦村出身。「地元を盛り上げる仕事がしたい」という思いから、2021年に「黒津ポン菓子本舗」を立ち上げ、ポン菓子の製造・移動販売をはじめる。「子どもの頃、彌彦神社の門前にポン菓子の屋台がよく来ていたんです。『ポンッ』というお米が弾ける音のインパクトと、鼻をくすぐる香ばしい香りを鮮明に覚えています」と、黒津さん。自身の記憶の中に残る感動を、現代の子どもたちに伝えている。
担当スタッフ
◾デザイナー:石田美優
ギフト向け商品として、キューブ型のポン菓子「PON BLOCKS」を直送計画に出品
−直送計画に出店した経緯を教えてください
黒津(黒津ポン菓子本舗):「新潟直送計画」という名前を耳にしたことはありました。2023年に直送計画のプランナーさんからお声がけいただいたのがきっかけですね。
プランナー:キューブ型のポン菓子「PON BLOCKS」を、直送計画で販売していただきたいと思ったんです。弥彦のブランド米「伊彌彦米」を使っているという地域性や、カラフルで可愛らしい見た目が、直送計画の客層ともマッチするんじゃないかと。
黒津:移動販売のほか、地元旅館のお土産どころに置いていただいたりしていました。今後は化粧箱を制作して、「ギフト向け商品」としても売り出していきたいと考えていたところだったんです。
プランナー:直送計画はギフト利用されることも多いので、ぴったりだなと思いました!「PON BLOCKS」の出品に合わせて、パッケージシールや化粧箱などのデザインも依頼していただきました。
黒津:「どのように商品を売り出していくか」を一緒に考えてもらえるのは大きかったですね。プランナーさんから「補助金を活用したらどうですか?」という提案をいただき、思い切ってやってみるという決断ができました。補助金申請に必要な書類作成のアドバイスもとても助かりましたね。
既存のデザインを踏襲したパッケージが完成。自分の想像を超えてきてくれました!
−今回のデザインはどのような流れで制作したのですか?
石田(デザイナー):まず、「PON BLOCKS」は、もともと黒津さんがデザインしたパッケージシールがあったんです。初めて見た時、純粋に「可愛い!」と思いましたね。
黒津:そんな風に言っていただけてうれしいです。
石田:ガラッと印象を変えて新しいものをデザインすることもできますが、それで今のファン層が離れてしまってはいけないと思ったんです。そのために、「既存の黒津さんのデザインを踏まえつつ、新しいものを作ること」をテーマにしていました。デザインのイメージを膨らますために、まずは直送計画の取材に同行し、ポン菓子ができるまでを見学させていただきました。
黒津:ポン菓子は五感で楽しむものなので、実際にポン菓子を作る様子を見ていただけたのはありがたかったです。
石田:デザインをする上でも、すごく良い体験をさせていただきました!ポン菓子が勢いよく弾けて、煙がもくもく溢れてくる様子を図案化し、デザインに落とし込みました。ポン菓子が「ポンッ」と弾けるワクワク感と臨場感を、パッケージからも感じていただけたら良いなと思います。
−出来上がったデザインはいかがですか?
黒津:さすがですよね。自分だけの想像力ではここまでのものはできなかったと思います。想像を超えるデザインでした!事前にお伝えした「幾何学模様が好き」という好みも、上手く汲み取っていただき感謝です。
石田:この言葉を聞けてホッとしました。幾何学模様の要素を取り入れつつ、ポン菓子の可愛さを引き立てるような、やわらかいデザインにしています。「PON BLOCKS」自体がカラフルな色味なので、既存のデザインと同じく白黒に統一しました。
プランナー:パッケージシールも化粧箱も白黒にしたおかげで、カラフルな「PON BLOCKS」が目立ちますよね。
黒津:あとは、「弥彦のお土産品」としても親しんでもらえるように、弥彦村の要素も盛り込んでいただきました。
石田:さりげなく、弥彦山・うさぎ・米俵・桜・菊・紅葉を散りばめています。
化粧箱を制作したことで、ギフト利用が増加!フォーマルな場面にも利用できるデザインです
−新しいパッケージになり、お客さんから反響はありましたか?
黒津:お客さんからは「可愛いね!」という声をたくさんいただきます。オリジナルの化粧箱ができたおかげで、ギフトで利用してくださるお客さんが増えました。
プランナー:それはすごいですね!具体的にどんなシーンで利用する方が多いですか?
黒津:カジュアルギフトも多いですが、中には結婚式の引き出物として利用いただくこともあります。この間は、法事の香典返しのご注文があって驚きました。意外とフォーマルな場面でもしっくり来るデザインなんですよね。冠婚葬祭の場面では、こんな風に化粧箱に水引を付けて対応しています。
石田:そんな応用ができるとは!そこまで想定していませんでしたが、とても良いですね。白黒に色を統一することで、法事にも利用できるのは新しい発見です。
黒津:お客さんによってさまざまなギフトの形があるので、できる限り対応していきたいと思います!
石田:そうですね。化粧箱は、黒津ポン菓子本舗さんの全商品に使っていただけるように、あえて「PON BLOCKS」という文字を入れなかったのもポイントです。
黒津:すごく考えられているなと思いました。そのおかげで、「PON BLOCKS」とほかの自社商品を詰め合わせたギフトボックスとしても活用しています。
以前から構想していたポン菓子を使ったカフェメニューを、産直セレクトショップ「KITAMAE」で実現
プランナー:「PON BLOCKS」は、KITAMAEでのコラボメニューも好評でしたね。
黒津:「PON BLOCKS」はアイスにのせて食べるのも美味しいので、いつかポン菓子を使ったカフェをやりたいと思っていたんです。コラボメニューのお話をいただいたときは、「ぜひぜひ!」と即答しました。
石田:黒津さんの中でもカフェメニューの構想があったんですね。サクサクほろほろ食感の「PON BLOCKS」は、アイスとの相性も抜群です!
黒津:そうなんですよ!コラボメニューの提供に合わせてKITAMAEの店頭にも商品を置いていただいたので、手に取ってもらう機会がさらに増えました。
プランナー:それは良かったです!多くの方に愛される商品に育てていけるように、これからもサポートします。何かお手伝いできることがあれば、お気軽にご相談ください!