プロフィール
■出店者名:深沢農園 様
■担当者名:代表・新潟県指導農業士 森山英昭 様
■店舗カテゴリ:農家
■出品商品:雪下にんじん、魚沼産山ウド、魚沼産オリエンタルユリ、
魚沼産熟成さつまいも
■所在地:魚沼市
■直送出店年月:2016年1月
「新潟直送計画」のことはどのように知りましたか?またどのような印象を持っていましたか?
費用が高すぎたため断念していたネット販売。新潟直送計画は低コストと知り、即連絡。
7年ほど前、「新潟直送計画」を運営している会社・クーネルワークの谷社長が出演しているラジオを偶然聞いたのが最初です。
うちはユリの生産をメインにしており、もともとネット販売をしてみたいと思っていました。自分でネット通販企業のセミナーに参加したこともありましたが、あまりの費用の高さに出店はしていませんでした。
しかし「新潟直送計画」は少額の初期費用と手数料だけで事務費用や年会費も一切不要と紹介していたので、「これはいい!」とすぐ電話をしたのがはじまりです。
「新潟直送計画」への出店の決め手はなんだったのでしょうか?
「新潟のいいものを発信したい」という趣旨に共感したことです。
初期費用やランニングコストが低いことはもちろんですが、一番は会社の趣旨に賛同したからです。
ラジオで谷社長が「新潟はいいものがたくさんある。だけど売るのが上手くないから、そこをお手伝いしたい」と話していたことに共感したんです。あの時ラジオを偶然聞いていたのはもはや運命ですね(笑)。
当初主力商品だったユリを売るつもりで問い合わせをしましたが、当時の「新潟直送計画」は食品以外は扱っていないということで、冬場に出荷していた雪下にんじんを出してみようということになりました。
※現在は花や工芸品、食器・カトラリー、化粧品、アクセサリーなど食品以外の商品も扱っています。
「新潟直送計画」に、出店し、実際に販売を始めてみていかがでしょうか?
正直ネットで野菜が売れると思っていなかったので「こんなに売れるなんて!」と驚きました。
最初の年は雪下にんじんが30口売れました。売上としては大きなものではありませんが、実は「ネットでにんじんを買う人なんていない」と思っていたのでとても驚きました。しかも一回に5kg、10kgという単位で。
そこで面白さを感じ、2年目はサツマイモも販売してみたところ、にんじんとともに爆発的に売れたんです。2月だけでにんじんは100口も出て「こんなことがあるのか!」とさらに驚きました。
その半年後の夏にユリも「新潟直送計画」で販売できることに。1年目は13口くらいしか売れませんでしたが年々売り上げは上がり、3年目の2019年は130口ほど売れました。
取引を実際にする中で、料金システムや発注・発送システムなどに煩わしさは一切感じていません。売り切れた時も連絡したらすぐにサイトの表示を修正対応してくれましたし、本当に始めてよかったです。
売り上げが上がった要因はなんだと思いますか?
消費者は重たい野菜を持ち運ぶ負担がなく市場よりも鮮度がいい商品が手に入ることです。
「1年中新潟直送計画で販売しよう」と意識して、冬はサツマイモとにんじん、春はウド、夏から秋にかけてユリを出品しています。常に「農家の深沢農園がここにいます!」と手を上げ続けることで、認知度が広がるのではないでしょうか。
特にユリはリピーターが多いですね。市販されている花とは鮮度が違うし、半月は楽しめるものなので。通常の市場に流通するものは消費者の手に渡るまでに3日くらいはかかります。しかしネット通販なら新潟から関西までなら発送した次の日には着くので、はるかに新鮮なんです。
にんじんは重たい野菜を直に買いたくない女性層にヒットしているのではと言われています。カレーやシチューなどにんじんは使うシーンが多いけど、スーパーでまとめて買って帰るには大変ですから。
それに何よりも新潟直送計画の「新潟産を全国へ」という趣旨がユーザーに届いているからだと思います。
「新潟直送計画」へ出店する前と後で、経営状況や販路に変化はありましたか?
市場に出せるほどの量を作っていなくても、個人で広がりのある販路を新しく作れました。
1年中出品するためにウドを作るなど生産品目が増えました。
従来はユリは100%市場流通で、にんじんは100%直売所での販売でした。にんじんは生産量が市場流通させられるほど多くはなかったんです。だからこそ、個人の規模で新しい、広がりのある販路ができたことは意味があります。
知っている農業の仲間も出店していますが、出店数・出品数が多いほうがネット通販は賑やかで訴求力が上がると思うのでいい傾向だなと思います。
ネット通販を始めて、やりがいはありますか?
「すごい花が咲いた」というレビューに感動。モチベーションアップにつながっています。
もともとネット通販に興味があったのは、売上以上に「手応え」への期待が大きかったから。市場に出荷するものは組合全体の売上しかわかりませんが、「新潟直送計画」ならダイレクトに売上がわかるので、モチベーションに繋がりますね。
それに加えて嬉しいのが、購入者が書き込むレビューページで褒めてもらった時。美味しかったという書き込みがあったり、「すごい豪華な花が咲いた」というレビューを読んだ時は心が震えました。
予想外の面白いこともありました。サツマイモの本場・鹿児島からサツマイモの注文が入ったり、にんじんはなんと宛先が「馬」だったり。どうやら競馬の名馬にファンの方がプレゼントとして贈られているようで、毎年一口くらい注文が入ります(笑)。
全国に発送しているので、名字が同じ人へ送る花の注文は親子かな?とかストーリーを想像するのも楽しいです。農業を始めて44年になりますが、新しい面白みができて、頑張るいい張り合いになっています。
他の方に、「新潟直送計画」への出店をお勧めしたいですか?また、どのような点をお勧めしますか?
代金決済や送り状の作成などを任せられるので農作業への負担なく販路を広げられます。
私が得たような面白みを知って欲しいので、特に農家の方に勧めたいです。
一番のオススメポイントは【代金決済を全部やってくれる】こと。農業の合間に農家自身がやったら非常に大変で、カード決済や着払いなどに細かく対応するのは本当に厳しい。「新潟直送計画」なら商品を用意するだけで代金決済も送り状も対応してくれるので、新しい販路を作りたい農家にとってこんなに楽なことはありません。
市場に出荷するには物量がないとなかなか通用しない面がありますが、ネット通販なら個人のレベルで十分戦える。そこにも出品するメリットがあると思います。
私の場合はバンバン売れているわけではありませんが、年々着実に数字は上がっているし、なによりも売上以上の手応えが嬉しくてやっています。私もですが変わった商品を作っている人にいいかもしれませんね。
他の参加店舗さんとの交流はありますか?
商売に前向きな出店者さんたちの存在や売上が刺激になっています。
ダントツで売上を上げている農家はとても気になるし、その存在が刺激になります。何が違うのかとても興味があるので連絡を取ってみたこともあります。
年に一度開催される「新潟直送計画実績報告会・懇親会」にはたくさんの出店者が参加していますが、皆さんとても前向きで積極的でびっくりしました。そこでビジネスにつながりそうな出会いもありました。
今後新潟直送計画でやってみたいことや期待することを教えてください。
もっと県外への訴求力を上げていくとより売上につながって良いと思います。
出店する上での不満は全然ありません。出品する商品としては加工品をいずれ作って出せたら面白いなと考えています。
強いて言うなら私の場合は新潟県外からの注文が多いので、県外でテレビCMを打ってもらえたらいいなとは感じています。